【伶】
「黙って人の家に上がり込むのは無礼だね。
君が僕の後見人の息子でも、
礼を逸した行為だと思わないか、鷹見」
【鷹見】
「……おまえが十八になるまで、
俺たちは同じ邸(やしき)で暮らした仲だろうが。
今さら、うるさいことを言うな」
【伶】
「あそこは九条家の邸。君のテリトリーのうちだ。
君たち親子の定めたルールに僕も従う」
【伶】
「けれど、この家の主(あるじ)は僕だ。
この家の中では僕のルールに従ってもらう。
君も例外ではない」
【鷹見】
「ルールか。ずいぶん他人行儀な言葉だ」
【[伶]】
「ああ。だって僕は君を信用していないからね。
僕の身を守るためだ。
君にはルールを遵守してもらう」
【鷹見】
「俺を信用してない、だと」
【伶】
「それも当然だろう? 何せ、
僕は一度、君に殺されかけたことがあるからね。
覚えているだろう、鷹見」
【鷹見】
「あ、あれは……!
……分別のつかない、子供のしたことだ」
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